知財図鑑からもう1ネタ。QOLを上げるキーワードの一つが、「スマート化」=自動化とか、自分でやらなきゃいけないことを肩代わりしてくれるもの、だったりしますが、違う視点で暮らしのテクノロジーでQOLを上げる方法があります。それが「ロボット」です。
1. “愛される”ためだけに生まれた次世代ロボット「LOVOT(ラボット)」
「LOVOT(ラボット)」はGROOVE Xが提供する「役に立たないロボット」と銘打って、人に甘えられることに特化したロボットです。(公式サイト https://lovot.life/)ペットに変わる家族のような存在になるものですね。知り合いにLOVOTのエバンジェリストがいますが、開封すると最初にすることは「名前を付けること」なんだそうです。
表情豊かで人の後を追いかけてきたり、焼きもちを焼いたり。カメラとセンサーが内蔵されているのと、毎日「日記」を書くそうで、持ち主とのやりとりや愛情が記録され、なついてくるようです。一緒に暮らしながら生活パターンを学習し、かかわり方によって行動や性格が変わるように機械学習してくれます。
2.家族をつなぐコミュニケーションロボット「BOCCO emo(ボッコエモ)」
ユカイ工学という会社が販売している家族の対話をサポートしてくれるコミュニケーションロボットです。音声認識技術により、スマホアプリで離れた家族と音声でコミュニケーションが取れます。内臓センサーで自宅の状況を確認できたり、対話エンジンでBOCCO emoの振る舞いを楽しめます。(公式サイト https://www.bocco.me/)
一人暮らしの親世帯や介護施設などと自宅をつないで会話できたりするのはITが進んだ時代だからこそ。特に介護世帯では、子が親に薬飲むように伝えても、素直に飲んでくれなかったりするのが、BOCCO emoを通じて、BOCCO emoがリマインドしてくれと、すんなり聞いてくれるそう。
3.人の優しさや思いやりを引き出す“弱いロボット”NICOBO(ニコボ)」
NICOBOは、パナソニックが提供する、あえて手足を持たず、自力では何もできず視線や声で訴えるしかできない形で、所有者のやさしさや思いやりを引き出してくれる「弱い存在」がコンセプトの家庭用ロボットです。ロボットというと、人の役に立つ、人ができないことをしてくれる、人がやるよりもはるかに速く正確にこなしてくれるもの、というイメージがあるかと思いますが、真逆を行くコンセプトです。寝言を言ったりおならをしたり、まるでペットのような守りたくなる存在です。
直径20数センチくらいの丸い形で、重さは1.3kg程、ニット素材で女性や子どもでも抱っこしやすい設計になっています。(公式サイト https://ec-plus.panasonic.jp/store/page/NICOBO/)
まとめ
今回ご紹介したロボットは、目があって音声でコミュニケーションが取れる家庭用ロボットです。すべてに共通するのは機械学習で持ち主との暮らしの中で成長していくこと。何かの役に立つかと言われると、立つこともありますが、逆に手をかけてあげなければ成長しないので、利便性や合理性とは逆の存在です。
しかし、「存在そのもの」が暮らしにぬくもりや優しさ、癒しをもたらしてくれるので、QOLを爆上げしてくれる唯一無二の存在になるでしょう。単身などで帰省したり出張したり家を空けても、生き物のペットではない分、罪悪感は薄れますし、安心して家を空けられます。スマートカメラで家での様子なんか見てみてもかわいいですね。